「陸上短距離をやっているけどうまくスタートが出れない。」
「スタートのコツや前傾姿勢を保つ方法、おすすめの練習方法があれば知りたい。」
今回はこんな悩みや疑問にお答えします。
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記事の信頼性
この記事を書いている私は陸上競技歴22年で100mのベストは10秒台です。
中学・高校時代は全国大会に出場し、400mRでは北信越高校総体優勝、インターハイベスト8でした。
社会人になった今でもトレーニングを続けています。
陸上短距離スタートのコツとは?前傾姿勢を保つ方法や練習方法を紹介
陸上短距離のスタート方法は大きく分けて3種類あります。
バンチスタート
スタートラインから前足までの距離よりも、前足から後ろ足までの距離が短いスタート方法です。脚力に自信がある人におすすめです。
ミディアムスタート
スタートラインから前足、前足から後ろ足までが同じ距離のスタートです。スタンダードなスタート方法です。
エロンゲーテッドスタート
スタートラインから前足までの距離よりも、前足から後ろ足までの距離が長いスタート方法です。長身の人におすすめです。
※個人的にはミディアムスタートがおすすめですが、色々と試してみてあなたに合ったスタート方法を見つけてみて下さい。
陸上短距離のスタートのコツとは?
スタートの飛び出し角度
スタートの飛び出し角度は45度が理想とされています。
1990年代に活躍したアメリカの元100m世界記録保持者のモーリス・グリーン選手は35度の角度とかなり低めに飛び出していましたが、 無理して前傾姿勢を保とうとすると腰が抜けてしまい、かえって遅くなってしまうので本末転倒です。
最初の3歩の力を抜く
最初の3歩目あたりまでは力を抜いてややすり足気味にリラックスして出るようにするとスムーズな加速ができます。
なぜかというとスポーツバイオメカニクス的には初速(最初の一歩目)は力の大きさがほとんど変わらないからです。
スタート直後に力んでしまうとフォームが乱れたり、力のベクトルが上に向いてしまってスムーズな加速ができなくなるので注意が必要です。
ストライドとピッチのバランス
以前はピッチ(回転数)を上げて加速する方法が良いとされていましたが、最近の研究ではストライドを広げながら加速する方法が効率的とされています。
コースにマーキングをしてスタート直後の歩幅を広げる練習方法がおすすめです。
以前、ケンブリッジ飛鳥選手もこの練習方法を取り入れていました。
陸上短距離スタートで前傾姿勢を保つ方法
股関節伸展筋を鍛える
股関節伸展筋を鍛えるのが効果的です。
なぜかというとスタート時に前傾姿勢を保てない理由の一つに股関節伸展筋(大臀筋・ハムストリング)の筋力不足があるからです。
スクワットなどをしてから股関節伸展筋を活性化させてスタート練習をするとスタートのキレも増し、効果的に股関節伸展筋を鍛えられます。
さいごに
いかがでしたか?
スタートは得意不得意が顕著に出てくる局面です。
スタートが得意な選手は100mで横一列で並んだ時に速く飛び出すことで相手にプレッシャーをかけることが出来ます。
しかし、苦手な人はそこで力んでしまっては後半の失速につながってしまいます。
これは2019年の日本選手権で100mと200mで二冠を達成したサニブラウン選手も言っていたのですが、他の人のことは気にせず自分との戦いを心がけることが重要です。
いかなる状況でも自分の持っている力を最大限に発揮できるよう、フィジカル面だけではなくメンタル面も鍛えていきましょう。
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