「陸上短距離を始めたけど、どんなスパイクを選べばいいのかわからない」
「何かおすすめの陸上短距離スパイクがあれば知りたい」
そんな悩みや疑問にお答えします。
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記事の信頼性
この記事を書いている私は陸上競技歴22年で100mのベストは10秒台です。
中学・高校時代は全国大会にも出場し、400mRでは北信越高校総体優勝、インターハイベスト8でした。
今まで20足以上の陸上短距離スパイクを履いて走ってきました。
陸上インターハイ入賞者がおすすめする短距離スパイクの選び方とは?
その①:陸上競技場の種類で選ぶ
陸上短距離スパイクは陸上競技場の種類で選びます。
何故かと言うと、陸上競技場はアンツーカートラック(土)とオールウェザートラック(ゴム)の2種類に分類されているからです。
例えば、部活の練習は学校のグラウンド(アンツーカートラック)で行うことが多いですが、大会や試合はオールウェザートラックで行われることが多いです。
練習ではアンツーカートラック用の陸上短距離スパイクを履いて行い、大会や試合ではオールウェザートラック用の陸上短距離スパイクを使用します。
- アンツーカートラック用
- オールウェザートラック用
出典:ミズノ
「え?陸上競技を始めたばかりなのに、いきなり二足も陸上短距離スパイクを買わなきゃいけないの?」
そんな声が聞こえてきそうですが、心配はご無用です。
実はアンツーカートラック用の陸上短距離スパイクをオールウェザートラック用の陸上短距離スパイクとして兼用で使うことが出来ます。
しかし、ここで注意しなければならないポイントがあります。
通常、アンツーカートラックではトンガリピンという先端の尖ったものを使用します。
オールウェザートラックでは平行ピンという先端が平らなピンを使用する為、ピンを取り替える必要があります。
その②:種目(100m~400m)で選ぶ
専門種目で選びます。
何故かというと、種目によって陸上短距離スパイクの特徴が異なるからです。
例えば100mの様に直線コースを走る種目と200mや400mの様にコーナーを走る種目では陸上短距離スパイクのソール(靴底)やスパイクピンの数、配置が変わってきます。
例えばミズノのオールウェザートラック用陸上短距離スパイクのクロノブレイクとクロノインクスで比較してみます。
クロノブレイクは100m 9秒台をコンセプトに作られたスパイクなので直線コース向けのスパイクピンの数と配置になっています。
クロノインクスはコーナー向けのスパイクピンの数と配置になっています。
出典:ミズノ
最近はそこまで大きな違いはありませんが、以前は直線専用スパイク(ミズノのクロノダッシュ)やコーナー専用スパイク(アシックスのオルビッド)もありました。※現在は廃盤モデルです。
特にこだわりがなければ100m〜400mまで全ての種目に対応した陸上短距離スパイクを選んでおけば問題ないです。
その③:走りのスタイル(走法)で選ぶ
走りのスタイル(走法)で選びます
何故かというと、陸上短距離スパイクは大まかにピストン走法向けのスパイクとフラット走法向けのスパイクの二種類に分類されているからです。
- ピストン走法
ピストン走法とはその名の通り、膝から下の末端部分をピストンの様に動かして走る走法で、前足部(つま先)接地で階段を駆け上っていく様な走法です。
ミズノのクロノインクスやジオスプリント、アシックスのソニックスプリント、アディダスのアディゼロプライムSPがこのピストン走法向けのスパイクです。
山縣亮太選手やケンブリッジ飛鳥選手、サニブラウン選手が履いているナイキのズームスーパーフライエリートもピストン走法向けのスパイクに分類されます。
- フラット走法
フラット走法とは膝を高く上げずにお尻やハムストリング(太腿裏)を使って重心移動を意識しながら走る走法で、フラット(足裏全体)接地で階段を駆け下りていく様な走法です。
飯塚翔太選手の履いているミズノのクロノオニキスやジオサイレンサー、桐生祥秀選手の履いているアシックスのジェットスプリントやメタスプリントがフラット走法向けのスパイクです。
それぞれの走りのスタイル(走法)に応じたスパイクを選びましょう。
陸上短距離スパイクのおすすめ
初心者はミズノのシティウスシリーズ(アンツーカー用)の陸上短距離スパイクをオールウェザートラック用と兼用で使うのがおすすめです。
何故かと言うと、練習用と試合用を二足買うのは経済的にも高くついてしまうし、初心者のうちはそこまでスパイクの影響を受けないからです。
ある程度、体力や技術が向上してきたらオールウェザー用の陸上短距離スパイクを試合用として購入すれば良いです。(目安としては100m 11秒後半〜12秒前半)
中級者から上級者はミズノのクロノインクスがおすすめです。
クロノインクスは100m〜400m、ハードルなど様々な種目に対応しており、年齢や性別問わずに人気の高いロングセラーモデルだからです。
また、ピストン走法向けのプレート(ソール)構造でありながらも、ある程度フラット接地を意識して走れます。
何より最大の利点はプレートの地面反力を推進力に変えながら走れることです。
私も高校時代からクロノインクスを愛用しており、初めて100mで10秒台を出した時に着用していた陸上短距離スパイクです。
関連記事:陸上短距離スパイク「クロノインクス」は何秒台から履いてもいいのか?
最後に
いかがでしたか?
0.01秒を競う陸上競技の世界では唯一、差別化できるものが陸上スパイク(靴)です。
私は陸上スパイクによって0.3秒程度(距離に換算すると約2〜3m程度)記録が変わったことがあります。
是非、あなたに合った最高の一足を見つけて下さいね。
関連記事:陸上インターハイ入賞者がおすすめする短距離シューズの選び方とは?